あなたのsus201部材、曲げただけで検査NGになることがあります。
sus201はJISでオーステナイト系に分類されるステンレス鋼で、成分はおおよそ17%Cr、4.5%Ni、6%Mn、Nを含む低Niタイプです。 この組成により、同じオーステナイト系のSUS304と比べてニッケル量を削減しつつ、マンガンと窒素でオーステナイト組織を維持しています。 つまり、材料設計上は「非磁性鋼」として使われることを前提にした鋼種です。 sus201は棒材・線材での規定が中心で、板材としては各社独自規格で流通しているケースも多いのが実情です。 ここが基本です。 zzjzlbxg(https://www.zzjzlbxg.com/2020/zixun_0206/692.html)
オーステナイト系ステンレスは、室温~高温域で非磁性(透磁率がおおむね1前後)であることが特徴ですが、sus201も例外ではなく、未加工状態では磁石にほとんど反応しません。 一方で、同じオーステナイト系でも、SUS304などを引張加工した試験では、加工率0%の比透磁率1.003が、22%加工で1.14、37%加工で2.69と、数倍に跳ね上がることが報告されています。 sus201単体の数値データは公開が少ないものの、加工硬化が大きい材料であるため、304に近い、あるいはそれ以上の透磁率増加が起きると考えておく方が安全です。 つまり「カタログ上は非磁性でも、加工で簡単に磁性側へ振れる」ということですね。 gitc.pref.nagano.lg(https://www.gitc.pref.nagano.lg.jp/reports/pdf/H18/02Seimitsu/H18P17_58-59.pdf)
現場的には、未加工のsus201丸棒や線材を磁石でチェックすると「ほぼ付かない」ため、sus304との違いが分かりにくいという声も多いです。 しかし、同じ材料を曲げ・圧延・冷間引抜きすると磁石への吸着が急に強くなり、「304じゃないの?」と誤解されるケースもあります。 このギャップが、検査やクレーム、コスト増につながる起点になります。意外ですね。 susjis(https://www.susjis.info/austenitic/sus201.html)
もし設計段階で「非磁性」とだけ記載されている仕様書を鵜呑みにすると、加工後の部品が磁場に影響する装置やセンサー周りに使われたときに、想定外のトラブルを招きかねません。 非磁性を厳しく求める装置では、sus201ではなく、加工後も透磁率が低く抑えられる専用の非磁性鋼(例えば特殊合金やQSM5など)を選ぶ、といった判断が必要になる場合もあります。 結論は「sus201=いつでも非磁性」という思い込みを外すことです。 boudayori-gijutsugaido(https://www.boudayori-gijutsugaido.com/magazine/vol489/rescue.html)
多くの金属加工現場では、「オーステナイト系=非磁性だから、多少曲げても磁石にはほとんど反応しない」という感覚を持っている方が多いはずです。ですが、SUS304の引張試験データを見ると、加工率が0%から37%に増えた段階で、比透磁率が1.003から2.69へと約2.7倍に増加していることが分かります。 数字だけ見ると小さく感じますが、透磁率が2.69というのは、空気に比べて約2.7倍磁束を通しやすい状態です。つまり、センサーや磁場の影響を考える装置では「もう無視できないレベル」になっているということですね。つまり注意すれば大丈夫です。 gitc.pref.nagano.lg(https://www.gitc.pref.nagano.lg.jp/reports/pdf/H18/02Seimitsu/H18P17_58-59.pdf)
加工現場でありがちなのは、「加工前材料は非磁性で検査OKだったのに、量産後に組立ラインで磁石チェックしたら一部だけ強く付く」「外注先によって磁石の付き方が違う」といったクレームです。 これは、加工率(曲げ半径、絞り率、冷間伸線率)の違いによる透磁率変化が原因になっている場合が多いです。 逆に言えば、図面でRや加工率を適切に管理し、sus201の採用範囲を「磁性が多少増えても問題ない部位」に限定すれば、トラブルはかなり抑えられます。結論は加工条件の管理です。 boudayori-gijutsugaido(https://www.boudayori-gijutsugaido.com/magazine/vol489/rescue.html)
対策としては、磁性変化が問題になりそうな部品について、試作段階で「加工前後の透磁率」を簡易評価しておくことが有効です。 専用の透磁率測定器がなくても、小型の強力ネオジム磁石と荷重計を組み合わせて吸着力を比較すると、定性的な違いは十分に把握できます。リスクの高い装置向けには、材料メーカーや試験機関に依頼して、加工率と透磁率の関係をレポートで出してもらう方法もあります。 こうした事前評価を、図面や仕様書に「加工後透磁率○○以下(目安)」といった形で反映しておくと安心です。 sanyo-steel.co(https://www.sanyo-steel.co.jp/technology/images/pdf/5/5_13.pdf)
非磁性ステンレスの加工による透磁率変化に関する詳細な実験データ(SUS304の引張加工と透磁率の関係)は、長野県工業技術総合センターの技術報告書がとても参考になります。 gitc.pref.nagano.lg(https://www.gitc.pref.nagano.lg.jp/reports/pdf/H18/02Seimitsu/H18P17_58-59.pdf)
SUS304の引張加工による比透磁率変化(長野県工業技術総合センター技術報告)
一つの典型例が、製品最終検査の段階で「非磁性部品」が磁石に反応してしまい、ロット全数の再検査や手直しが発生するケースです。 例えば、1ロット500個の部品を、1個あたり30秒で磁石検査し直すと、合計約4時間強の手戻り工数になります。1時間あたりの作業コストを5,000円と仮定すると、そのロットだけで2万円以上の人件費が余分に発生します。これは使えそうです。 boudayori-gijutsugaido(https://www.boudayori-gijutsugaido.com/magazine/vol489/rescue.html)
さらに厄介なのが、装置メンテナンス時に「本来非磁性であるべき部品が磁性化している」ことに気づかれ、顧客からクレームにつながるパターンです。 医療機器や磁気センサー周辺の部品では、「非磁性」と仕様に書かれているだけで、実際には加工後の磁性変化が考慮されていない図面も少なくありません。 その結果、装置内部で磁場分布が狂い、センサーのゼロ点が微妙にずれる、ノイズが増えるといったトラブルが起こる可能性があります。 結論は「非磁性指定の装置ではsus201採用を慎重に」です。 sanyo-steel.co(https://www.sanyo-steel.co.jp/technology/images/pdf/5/5_13.pdf)
こうしたトラブルを防ぐためには、見積・設計段階で「sus201を非磁性前提で使ってよい範囲」と「透磁率変化が問題になる範囲」を明確に分けておくことが重要です。 前者は、一般建材、家具部品、意匠カバーなど、磁性がほぼ問題にならない領域です。後者は、磁気センサー周辺、医療機器内部、磁場を扱う設備などで、これらにはsus201ではなく、加工後も低透磁率を維持する専用鋼種や別材料を選ぶべきです。 つまり用途分けだけ覚えておけばOKです。 susjis(https://www.susjis.info/austenitic/sus201.html)
オーステナイト系ステンレスの用途別の特性や非磁性材料の選定指針については、日本製鉄のステンレス鋼カタログが参考になります。 nipponsteel(https://www.nipponsteel.com/product/catalog_download/__icsFiles/afieldfile/2025/10/06/S010.pdf)
日本製鉄 ステンレス鋼線材カタログ(オーステナイト系の磁性・用途の概要)
現場でsus201を採用する場面では、「sus304の代替としてコストを落としたい」というニーズがほとんどです。 しかし、sus201とsus304を磁性の観点から比較すると、「どちらも未加工では非磁性だが、加工後の挙動や用途適合が異なる」という点を押さえておく必要があります。 つまり「完全な互換」とは言えないということですね。 susjis(https://www.susjis.info/austenitic/sus201.html)
sus304は18Cr-8Niの典型的なオーステナイト系で、耐食性や加工性に優れ、幅広い用途で使われています。 一方sus201は17Cr-4.5Ni-6Mn-Nと、ニッケルを減らしマンガンと窒素を増やした設計で、コストを抑えつつ強度と硬さを高めた材料です。 この違いにより、sus201は304よりも加工性がやや劣る反面、耐力や硬さが高いという特徴を持ちます。 加工硬化が大きい分、冷間加工によるマルテンサイト生成と磁性の発生が強く出る可能性があります。 つまりsus201の方が「磁性化しやすい」と見ておくと安全です。 zzjzlbxg(https://www.zzjzlbxg.com/2020/zixun_0206/692.html)
材料選定の実務では、「磁石に付くか付かないか」だけで判定してしまう場面も多いですが、透磁率や加工後の磁性変化を含めて考えると、以下のような整理が有用です。これは話の整理ということですね。
・磁性がほぼ問題にならない用途(建材、意匠、一般カバー)
・多少の磁性は許容だが、腐食・強度バランスも必要な用途
→ sus304をベースにしつつ、部位によってsus201を併用する設計も検討。 nipponsteel(https://www.nipponsteel.com/product/catalog_download/__icsFiles/afieldfile/2025/10/06/S010.pdf)
・透磁率を1.01程度まで厳しく抑えたい高感度用途
→ sus201・sus304ではなく、QSM5など加工後も低透磁率を維持する専用非磁性材を検討。 sanyo-steel.co(https://www.sanyo-steel.co.jp/technology/images/pdf/5/5_13.pdf)
ここでは、金属加工の現場で実際に行いやすい「sus201の磁性チェック」と「トラブル予防の工夫」を、具体的な手順として整理します。どういうことでしょうか?
まず簡易チェックとして、以下のような方法が現場でよく使われます。 gitc.pref.nagano.lg(https://www.gitc.pref.nagano.lg.jp/reports/pdf/H18/02Seimitsu/H18P17_58-59.pdf)
・強力なネオジム磁石(直径10~20mm程度)を用意し、未加工材と加工後部品の吸着の差を手の感覚で比較する。
・板材の場合、10cm角程度のサンプルを用意し、曲げ加工前後で磁石の「離れにくさ」を比べる。
・シリーズ生産品では、ロットごとに1個だけ詳細にチェックし、その結果を作業標準にフィードバックする。
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より定量的に把握したい場合は、簡易的な磁力計や、ばねばかり+磁石を組み合わせた「吸着荷重測定」のような方法もあります。 この方法なら、加工条件(R、板厚、絞り率)ごとに「どのくらい磁性が増えるか」を数値で管理しやすくなります。例えば、加工率20%での吸着荷重を100g、40%で200gというように、目安データを社内で持っておく運用です。 こうした簡易データでも、装置メーカーや顧客との打ち合わせで説得力を持たせる材料になります。 boudayori-gijutsugaido(https://www.boudayori-gijutsugaido.com/magazine/vol489/rescue.html)
トラブル予防のポイントとしては、次の3つを押さえておくと効果的です。 susjis(https://www.susjis.info/austenitic/sus201.html)
1. 図面・仕様書に「材質だけでなく、磁性条件」を一行書き足す(例:加工後、磁石への強い吸着がないこと)。
2. sus201を使う部位を、「磁場に敏感な部分から物理的に離す」設計を意識する。
3. 外注先に対して、「加工で磁性が出やすい材質」であることを事前に共有し、加工条件の相談をしておく。
まとめると、こうした小さな工夫が、大きなクレームややり直しコストを防ぐ鍵になります。つまり現場の一手間です。
非磁性ステンレスの磁性トラブルと対策については、溶接部や冷間加工部の磁性発生を扱った技術解説が参考になります。 boudayori-gijutsugaido(https://www.boudayori-gijutsugaido.com/magazine/vol489/rescue.html)
オーステナイト系ステンレス鋼の鋼板および溶接金属部の磁性に関する技術解説
最後に、あなたの現場でsus201を使う主な用途はどのあたり(建材・装置部品・カバー類など)が多いでしょうか?