材質PVCとは
PVC(塩ビ)の3つの 핵심
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優れた基本性能
高い耐久性、耐薬品性、難燃性、電気絶縁性を持ち、コストパフォーマンスにも優れます。
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硬質と軟質の2つの顔
可塑剤の添加量で硬さが調整でき、パイプのような硬い製品からシートのような柔らかい製品まで作れます。
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幅広い加工方法
切削、曲げ、溶接、接着、射出成形など、金属加工にも通じる多様な加工が可能です。
PVCの基本的な特徴とメリット・デメリット
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PVC(
ポリ塩化ビニル)は、「塩ビ」や「ビニール」とも呼ばれ、私たちの身の回りでも非常に広く使われている熱可塑性プラスチックの一つです 。石油から作られるエチレンと、塩(海水から生成)を原料とする塩素を反応させて製造されるため、石油への依存度が比較的低いという特徴があります。
金属加工に従事する方々にとっても、その特性を理解することは、新たな
材料選定の選択肢を広げる上で非常に有益です。
PVCが持つ基本的な特徴は多岐にわたります。
- 難燃性🔥: 塩素原子を含むため、自己消火性があり燃えにくい性質です 。引火温度が391℃、着火温度が455℃と、木材や他の多くのプラスチックに比べて高い数値を示します 。
- 耐久性・耐候性☀️: 酸素による酸化反応を起こしにくく、長期間にわたって性能を維持します 。紫外線や雨風にも強いため、屋外で使用される建材などにも適しています 。
- 耐薬品性💊: 酸やアルカリ、多くの無機薬品に対して高い耐性を示します 。このため、薬液を扱う工場の配管やタンクにも利用されます 。
- 電気絶縁性⚡: 電気を通しにくい性質から、電線の被覆材として広く採用されています 。
- 加工性🔧: 加熱することで容易に軟化し、切削、曲げ、溶接、接着など様々な方法で加工できます 。
もちろん、メリットだけでなくデメリットも存在します。
- 耐熱性が低い: 一般的なPVCの耐熱温度は60~80℃程度であり、高温環境下での使用には向きません 。
- 低温での衝撃に弱い: 低温下では硬く脆くなる性質があります。
- 特定の溶剤に弱い: アセトンやトルエンなどの特定の有機溶剤には溶解・膨潤してしまうため注意が必要です 。
- 重量: 他の汎用プラスチック(ポリエチレンなど)と比較すると、比重がやや大きく重い部類に入ります。
これらのメリット・デメリットを総合的に評価すると、PVCは非常にコストパフォーマンスに優れた汎用性の高い
素材であると言えます 。特に、金属が持つ「
錆びる」という弱点を完璧に克服できる点は、金属加工の専門家にとって大きな魅力となるでしょう。
PVCの硬質と軟質の種類とそれぞれの用途
PVCがこれほどまでに多様な用途で活躍できる最大の理由は、その
硬さを自由自在に調整できる点にあります。PVCは、添加する「可塑剤(かそざい)」という物質の量によって、大きく「硬質PVC」と「軟質PVC」の2種類に分けられます 。
■ 硬質PVC (uPVC: Unplasticized Polyvinyl Chloride)
可塑剤を全く加えないか、ごく少量のみを加えたPVCです 。その名の通り硬く、優れた機械的強度を持っています。金属のように剛性が求められる用途でその真価を発揮します。
- 特徴: 高い強度と剛性、耐衝撃性、優れた寸法安定性 。
- 主な用途:
- 建築資材: 上下水道管、排水管、ガス管などのパイプ類 、窓枠やドア枠、雨樋
- 工業用部品: 工業用のプレート(板材)、ダクト、薬品タンク
- その他: 看板、クレジットカード、レコード盤
■ 軟質PVC (sPVC: Soft Polyvinyl Chloride)
可塑剤を大量に添加することで、ゴムのような柔軟性を持たせたPVCです 。私たちが日常的に「ビニール製品」と呼ぶものの多くは、この軟質PVCから作られています。