SUS201とSUS304の違いを正しく見極める選び方

SUS201とSUS304は見た目がほぼ同じステンレス鋼ですが、成分・耐食性・コストに大きな差があります。金属加工現場での材料選定ミスを防ぐために、両者の違いを正確に理解できていますか?

SUS201とSUS304の違いと正しい使い分け

SUS201をSUS304の代わりに使うと、による製品クレームが年間数十万円規模の損失につながることがあります。


SUS201 vs SUS304 3つのポイント
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成分の違い

SUS304はニッケル8〜10.5%・クロム18〜20%。SUS201はニッケルが3.5〜5.5%と少なく、マンガンで代替しているため耐食性が劣ります。

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耐食性の差

SUS304は海洋・化学環境にも対応できますが、SUS201は屋内・乾燥環境向け。用途を誤ると孔食や応力腐食割れが発生します。

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コストと選び方

SUS201はSUS304より安価ですが、腐食リスクの高い用途に使うと補修・交換コストで割高になることも。用途に合わせた正しい選定が重要です。


SUS201とSUS304の化学成分を比較する


SUS201とSUS304は、どちらもオーステナイト系ステンレス鋼に分類されます。しかし成分の構成は大きく異なります。


SUS304はクロム(Cr)を18〜20%、ニッケル(Ni)を8〜10.5%含む、いわゆる「18-8ステンレス」として知られる標準的な材料です。 一方、SUS201はニッケルを3.5〜5.5%に抑え、その不足分をマンガン(Mn)5.5〜7.5%で補う設計になっています。 ja.gneeacero(https://ja.gneeacero.com/info/difference-between-sus201-and-sus304-17642040437072896.html)


つまり、ニッケル量が基準です。


この差が耐食性に直結します。ニッケルはオーステナイト組織を安定させる元素で、不足すると環境ストレスへの抵抗力が低下します。 また、SUS201の炭素含有量(最大0.15%)はSUS304(最大0.08%)より高く、溶接後の粒界腐食リスクも高まります。 tuofa-cncmachining(https://www.tuofa-cncmachining.com/ja/tuofa-blog/201-vs-304-stainless-steel.html)


成分 SUS201 SUS304
クロム(Cr) 16.0〜18.0% 18.0〜20.0%
ニッケル(Ni) 3.5〜5.5% 8.0〜10.5%
マンガン(Mn) 5.5〜7.5% 2.0%以下
炭素(C) 0.15%以下 0.08%以下
窒素(N) 0.25%以下 0.10%以下


SUS304の炭素量が低いのは、溶接時の鋭敏化を抑えるためでもあります。現場で溶接工程が多い場合は、この数値の差が品質に直結します。 naruhashi(https://www.naruhashi.shop/sus304-corrosion-risk/)


SUS201とSUS304の耐食性の差と現場リスク

耐食性はここが核心です。


SUS304は不動態皮膜(クロム酸化膜)の厚さと安定性に優れ、湿気・海洋環境・酸化性酸への耐性が高いです。 この皮膜は厚さ1〜3nmほど(ウイルス1個の直径より薄い)ですが、自己修復機能を持つため傷ついても再生します。 naruhashi(https://www.naruhashi.shop/sus304-corrosion-risk/)


一方でSUS201は、この不動態皮膜の形成能力がSUS304より劣ります。屋内や乾燥した環境での使用には問題ありませんが、塩化物イオンが存在する環境(沿岸工場・冷却水系・洗浄工程など)では孔食が発生しやすくなります。 ja.gneeacero(https://ja.gneeacero.com/info/difference-between-sus201-and-sus304-17642040437072896.html)


SUS304でも油断は禁物です。塩化物イオンが不動態皮膜を局所的に破壊すると、応力腐食割れ(SCC)や孔食が起きます。 溶接時の残留応力があると、このリスクはさらに高まります。 naruhashi(https://www.naruhashi.shop/sus304-corrosion-risk/)


加工現場でよく起きるのが「外観は問題なさそうなのに突然割れた」という応力腐食割れです。 SUS201にはこのリスクが成分上さらに高いため、使用環境の事前確認が不可欠になります。 naruhashi(https://www.naruhashi.shop/sus304-corrosion-risk/)


SUS201とSUS304の機械的性質と加工適性の比較

意外かもしれませんが、引張強さはほぼ同じです。


SUS201・SUS304ともに引張強さは520MPa以上と規格上は同等ですが、降伏強さはSUS201(275MPa以上)がSUS304(205MPa以上)を上回ります。 これはマンガンと窒素の強化効果によるものです。 ja.gneeacero(https://ja.gneeacero.com/info/difference-between-sus201-and-sus304-17642040437072896.html)


降伏強さが高いということは、加工時に素材が変形しにくいということでもあります。深絞り加工では、SUS201のマンガン含有量の高さが微妙な脆性増加を招くことがあるため注意が必要です。 プレス成形や深絞り工程では加工試験を先行させることが賢明です。 ja.gneeacero(https://ja.gneeacero.com/info/difference-between-sus201-and-sus304-17642040437072896.html)


硬度はSUS201(HB201以下)がSUS304(HB187以下)より若干高く設定されています。 切削加工での刃具摩耗がSUS304より早くなるケースもあるため、工具の選定や切削条件の見直しが現場改善につながります。これは使えそうですね。 ja.gneeacero(https://ja.gneeacero.com/info/difference-between-sus201-and-sus304-17642040437072896.html)


溶接性については、SUS304が優れた溶接適性を持ちます。SUS201は溶接自体は可能ですが、炭素量が高い分、溶接後の熱処理管理が重要になります。 ja.gneeacero(https://ja.gneeacero.com/info/difference-between-sus201-and-sus304-17642040437072896.html)


SUS201とSUS304のコスト差と材料選定の落とし穴

SUS201はニッケル使用量が少ないため、SUS304より材料コストが安価です。 ニッケルは国際市況に連動して価格変動するため、SUS201を採用するとコスト安定化の効果もあります。 ja.jindalaisteel(http://ja.jindalaisteel.com/news/do-you-know-the-differences-between-stainless-steel-201-sus201-and-stainless-steel-304-sus304/)


しかし、ここに大きな落とし穴があります。


腐食環境に不適切なSUS201を採用した場合、製品のクレーム対応・補修・交換にかかるコストは材料費の差を大きく上回ることがあります。 初期コストだけで選定すると、後から大きな損失になります。これが原則です。 ja.gneeacero(https://ja.gneeacero.com/info/difference-between-sus201-and-sus304-17642040437072896.html)


JIS規格において、SUS201はSUS304の代替品として規定されていますが「ほとんどの用途では代替すべきでない」とされています。 特に食品加工機械・医療機器・屋外構造物・海洋関連設備への転用は避けるべきです。 tuofa-cncmachining(https://www.tuofa-cncmachining.com/ja/tuofa-blog/201-vs-304-stainless-steel.html)


実際の材料選定フローとして以下を目安にすると整理できます。


- 屋内・乾燥・非腐食環境 → SUS201で問題なし(コスト優先)
- 屋外・沿岸・化学薬品接触環境 → SUS304以上を選定
- 溶接工程が多い → SUS304L(低炭素材)も検討
- 高強度が必要な室内用途 → SUS201の降伏強さを活かす設計も有効


コスト削減を狙う場合は、使用環境の腐食因子(塩化物・酸・湿度)を先に整理してから材料を選ぶ手順が現場トラブルをぐ近道です。


材料選定の判断基準として、ステンレス協会(JSSA)が公開している規格比較表も参考になります。


ステンレス協会(JSSA):JIS規格と外国規格の比較表 — SUS201・SUS304の規格上の位置づけを確認できます


SUS201とSUS304の見分け方と現場での混在防止策

これが現場で一番やっかいな問題です。


SUS201とSUS304は外観・色・光沢がほぼ同じで、目視では区別できません。 材料管理が甘い現場では、入荷時に混在が起きているケースがあります。 tuofa-cncmachining(https://www.tuofa-cncmachining.com/ja/tuofa-blog/201-vs-304-stainless-steel.html)


確実な識別方法としては以下があります。


- 🔖 材料証明書ミルシート)の確認:入荷時に必ず照合する
- 🧲 磁性チェック:SUS201は加工によりわずかに磁性を帯びることがある(ただし非磁性材のSUS304も加工後に磁性が出るため、これだけでは判断不可)
- 💧 塩酸点滴試験:簡易的に腐食反応の差を確認する方法(専門家向け)
- 📝 刻印・ロット管理:入荷から加工完了まで一貫したロット番号管理が最も確実


混在が発生した場合、耐食性の低いSUS201が重要部品に使われるリスクがあります。材料管理の仕組みとして、入荷時のミルシート照合と保管棚の分離を徹底することが基本対策になります。結論は「入荷時の書類確認が最重要」です。


日本金属学会や業界団体が推奨する材料管理手法についても、設備や用途に応じた追加基準の確認をおすすめします。


SUS304の腐食リスクと材料選定の落とし穴 — 孔食・応力腐食割れ・粒界腐食の発生メカニズムを詳しく解説しています






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