あなたがいつもの感覚で焼入れ温度を決めていると、実は年間で約30万円分の材料を無駄にしている可能性があります。

ttt線図の横軸は時間、縦軸は温度を表しています。縦軸の上部にある「Ac3」や「Ac1」という臨界温度線を正確に読むことで、どの温度からオーステナイト化が始まり、どの温度で終了するかがわかります。たとえば炭素鋼S45Cの場合、Ac1は約723℃、Ac3は約780℃前後です。
つまり、「焼入れ開始はAc3以上、保持は2〜5分」これが原則です。
この範囲を外すと、金属組織がむらになり、10本加工しても1〜2本は硬度ばらつきが出ます。痛いですね。
温度制御が甘いと、冷却後にショットピーニングしても狙い硬度は得られません。結論は「線図の温度を数字で覚える」ことです。
参考になる臨界温度データの一覧(日本材料学会)
https://www.jsms.jp/
C曲線と呼ばれる変態開始・終了線の左側をどれだけ早く通過できるかが、マルテンサイト生成の鍵です。具体的には、S45Cなら1秒以内に600℃を切る必要があります。
つまり「冷却速度=硬さ」です。
油冷だと粘度や温度によって1〜3秒の差が出るため、2割の現場では硬度不足が起こっています。どういうことでしょうか?
実際、JIS規格に準拠しない冷却油を使うと、硬度HRC60を狙ってもHRC54程度に落ちることがあります。結論は「冷却油の選定が結果を左右する」ということです。
参考:日本熱処理技術協会のデータブック
https://www.heat-treat.jp/
恒温変態線では、パーライト、ベイナイト、マルテンサイト化の領域を区別して読みます。幅が広い領域は時間に余裕がある変態、狭い領域は一瞬で変わる急変態を意味します。
つまり「横に広い=ゆっくり冷やせる、狭い=急冷必須」です。
例えば、工具鋼SKD11ではベイナイト化領域が非常に狭く、冷却が1秒遅れるだけで靭性が30%低下します。痛いですね。
恒温変態を理解していない現場では、この小さなミスが年間100万円単位の再加工コストにつながることもあります。つまり「線図の幅に注目せよ」ということです。
多くの現場では、線図を参考にしても「うちの炉では違う」と感じることがあります。それは炉の熱履歴、試料形状、冷却剤温度など複数条件が重なっているためです。
ここで使えるのが簡易熱処理ログ計測器です。
たとえば、K熱電対とロガーを組み合わせると、0.1秒単位で温度変化を記録できます。これをグラフ化すれば、「自社のttt線図」が作れるんです。いいことですね。
デジタル解析で温度勾配を見れば、最適な冷却開始タイミングをピンポイントで決められます。結論は「実測値をttt線図に重ねる」ことです。
参考:オムロン温度記録ソリューションページ
https://www.ia.omron.com/
多くの金属加工者が誤解しているのは、「線図は学術的なもので現場とは違う」という考えです。しかし実際、トヨタ自動車の生産技術班では、ttt線図を工程帳票の一部に明記しており、2019年以降はすべてデジタル線図化されています。
つまり「現場で使えない」は誤解です。
線図を使えば、硬度、靭性、残留応力のバランスを数字で可視化できます。この可視化が不良率を3%から0.8%まで下げた例もあります。驚きですね。
現場でもっとttt線図を活かすべきです。それが原則です。
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