あなたのsus202、実は「水洗い後に放置するだけで茶サビが3日で出る」ことがあります。
sus202は「ステンレス」として扱われるものの、クロム含有量は約17%前後で、耐食性の高いsus304(約18%)よりわずかに低いです。この1%の差が腐食環境下では明暗を分けます。特に塩害地域や油分・鉄粉が飛散する加工現場では、この差が短期間で顕在化します。
つまり環境条件が過酷だとsus202は錆びやすいです。
加えて、窒素を加えることで強度を上げている分、化学的安定性が落ちる面もあります。実際、JIS調査によると、同条件での塩水噴霧試験でsus202はsus304より約1.8倍の赤サビ発生率を示しました。これが現場での鉄粉付着や水分残留によって加速します。
結論はクロムと環境のバランス管理が鍵です。
加工現場でsus202を使う理由の一つは「安価さ」です。sus304に比べ約15〜20%安く調達できるため、大量生産に向いています。ですが、錆による再加工・交換コストが最終的に1.5倍になるケースも少なくありません。
痛いですね。
2024年の金属加工業者協会の調査では、sus202採用企業のうち約37%が「表面再研磨の頻度増」を報告。特に屋外設備や厨房機器部品でサビの再発が多かったといいます。目に見えない初期サビが原因で、溶接部から腐食が広がることが特徴です。
つまり、コストパフォーマンス重視が裏目に出ることもあるのです。
錆を防ぐ基本は「水分を残さないこと」。洗浄や冷却後の水滴がそのまま残る状態では、クロム酸化膜が十分に再生できません。
つまり乾燥が原則です。
メンテナンスとしては、週に一度の擦り洗い(研磨布#400程度)と、月1回の防錆剤塗布が有効です。特に溶接部やカット面は酸化皮膜が薄くなるため重点的に処理しましょう。加工ラインの冷却水もチェックポイントです。pHが中性を超えると腐食速度が2倍と指摘されています。
sus用防錆スプレーなども活用しましょう。
参考:耐食試験データと対策製品一覧(日本金属工業協会)
https://www.jssa.gr.jp/
溶接による熱影響は、sus202の錆発生を劇的に早めます。加工時に表面温度が400℃を超えると、クロム炭化物が析出し、酸化膜が分断されるからです。この状態では大気中の鉄分と反応しやすくなります。
熱管理が基本です。
特にTIG溶接やプレス加工中の加熱範囲が局所的に偏ると、酸化ムラが生まれます。このムラが後の「茶サビ」原因になるのです。温度を250〜300℃に維持するだけで、錆の発生率は約40%減と実験報告があります。溶接面をできるだけ均一に冷却するのがポイントです。
適温維持だけ覚えておけばOKです。
現場では、「錆の種」は意外なところから始まります。鉄製工具の擦れや指紋の皮脂が、電解腐食を引き起こすことがあるのです。
意外ですね。
鉄粉が残ったままの研磨は、錆を増やします。表面に0.01mmの鉄粉が付着しただけで、24時間以内に赤錆が広がるデータも存在します。さらに油膜が厚いと空気に触れず、酸化膜が再生しません。清掃時はアルカリ性洗剤を薄めて脱脂処理をするのが効果的です。
鉄粉除去が条件です。
この対策を怠ると、半年後には設備全体にくすみや腐食が広がります。最悪の場合、研磨や交換で数十万円の損失にもなり得ます。防止策として、作業後すぐに無酸性クリーナーで拭き取ることを習慣化するとよいでしょう。
つまり早めの対応がカギです。
参考:ステンレス表面汚染と腐食防止策(ステンレス協会 技術部)
https://www.jssa.gr.jp/stainless/corrosion