あなたのCAC502流用で加工時間2倍損します

CAC502はJIS H5120で規定される青銅鋳物で、主成分は銅(約85〜90%)に対し、錫5〜7%、亜鉛・鉛を数%含む合金です。特に鉛の含有により、摺動性と被削性が向上しています。つまり潤滑性が高いです。
引張強さはおおよそ200〜300MPa程度で、鋼材と比べると低いですが、耐摩耗性や耐焼付き性に優れています。これは軸受用途に最適な特性です。結論はバランス型材質です。
また、耐食性も高く、水中や油環境でも安定して使用できます。海水用途にも使われるケースがあります。いいことですね。
この特性を理解すると、過剰強度目的で鋼材を選ぶミスを防げます。材料選定が重要です。
CAC502は主に以下の用途で使われます。
・滑り軸受
・ブッシュ
・ウォームギア
・ポンプ部品
例えば直径50mm程度の軸受であれば、鋼材だと焼付きが発生しやすいですが、CAC502なら油膜保持で長寿命になります。つまり摩耗に強いです。
特に低速・高荷重環境では効果を発揮します。建機や産業機械での採用が多い理由です。これは使えそうです。
ただし高速回転には不向きです。発熱が問題になります。用途選定が条件です。
CAC502は被削性が良いとされますが、条件を誤ると工具摩耗が急増します。ここが現場の落とし穴です。意外ですね。
例えば切削速度を100m/min以上に上げすぎると、鉛の影響で溶着が発生し、工具寿命が半分以下になるケースがあります。つまり条件がシビアです。
推奨は以下です。
・切削速度:50〜80m/min
・送り:0.1〜0.3mm/rev
・工具:超硬またはダイヤコート
低速安定が基本です。
加工コスト増のリスク対策として、初期ロットで工具摩耗を記録し、条件を固定するのが有効です。この場面では「条件の見える化→工具寿命安定→加工コスト削減」という流れで、加工条件管理表を作成するのが現実的です。1回確認するだけでOKです。
CAC502とよく比較されるのがCAC503です。両者は似ていますが用途が異なります。ここは重要です。
CAC503は錫含有量が多く、耐食性・強度がやや高い一方で、被削性は低下します。一方CAC502は加工性とコストバランスに優れています。つまり用途で使い分けです。
例えば同じ軸受でも、腐食環境ならCAC503、コスト重視ならCAC502が選ばれます。判断基準が必要です。
違いを知らないと、材料費が1.2〜1.5倍になるケースもあります。痛いですね。
現場で多いトラブルは以下です。
・仕上げ面の荒れ
・寸法バラつき
・工具欠損
原因の多くは「条件過多」と「潤滑不足」です。どういうことでしょうか?
例えばドライ加工で連続切削すると、局所的な温度上昇で材料が軟化し、刃先に付着します。これが面粗度悪化の原因です。つまり熱が問題です。
このリスク回避には、「発熱抑制→品質安定→再加工防止」という流れで、水溶性クーラントを使用するのが有効です。クーラントを一度設定するだけです。
また、切りくず詰まりも見逃せません。短い切りくず管理が条件です。
参考:青銅鋳物の規格と成分詳細
https://www.jfs.or.jp/
この知識を押さえるだけで、加工トラブルの大半は防げます。