あなたが想定している硬度は、実は焼き入れ温度を10℃違えただけで20%以上変わります。
S15CはJIS規格で炭素量が0.15%の炭素鋼です。マンガンを0.3~0.6%含み、靭性を保ちながら強度を確保しています。つまり加工性が高いということですね。
しかし、炭素が少ない分だけ熱処理による硬化範囲には限界があります。これは加工現場ではメリットでもある一方、耐摩耗性に不満を感じる原因でもあります。いいことですね。
切削加工では刃先温度が400℃を超えると構造が変化し始め、摩耗が急増します。つまり温度に注意すれば大丈夫です。
参考:JIS G4051 鋼材成分の詳細(化学組成の信頼性を確認できます)
JIS G4051 鋼材規格
S15Cを焼き入れするとき、一般的な加熱温度は850〜880℃ですが、冷却媒体の選定で結果が大きく変わります。つまり条件設定が基本です。
実験データでは、880℃から油冷した場合の硬度が約HRC28、水冷した場合はHRC40以上になります。意外ですね。しかし内部応力の残留で表面割れが発生する割合は約8倍。結論は、油冷が安全です。
また、焼戻しを行う場合は550℃で1時間保持することで、機械構造用に最も適した靭性バランスが得られることが確認されています。つまり靭性が条件です。
S15CとSCM415を比較すると、炭素量とクロム・モリブデンの含有の有無が大きな違いです。つまりS15Cはシンプル構成材ということですね。
SCM系は熱処理後の硬度が高く、疲労強度も約1.5倍ですが、その分溶接性は低下します。対してS15Cは溶接や曲げ加工が容易で、コスト面で約20%安くなります。いいことですね。
ただし、S15CでSCM並みの強度を得ようとして無理な焼き入れを行うと、表面硬化が不均一になるため破断の原因になります。つまり過熱は禁物です。
切削・旋削時に最も多いトラブルは「焼付き」と「歪み」です。歪みはノギスで計測すると0.2mmほどの差が出ることも。痛いですね。
切削油の濃度を見直すだけで摩耗率が15%減少するというデータがあります。結論は濃度管理です。濃度比が2%低くなると、加工面が曇る原因にもなります。
対策としては、週ごとの油状態チェックと温度記録の確認。アプリ『FactoryWatch』を使えばこの確認を自動化できます。これは使えそうです。
生産ラインでのトラブル報告では、素材ロットの違いによる硬度偏りが最も多いです。つまりロット確認が基本です。
現場検証では、硬度低下による再研磨が年間15回以上発生し、1回あたり1時間の作業ロス。合計約15時間の損失になります。痛いですね。
このロスを防ぐには、出荷証明のデータをスキャンしロット番号をデジタル管理するだけで十分。ReMetScanなどの無料クラウドツールが活用できます。つまり管理で防げます。
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