バーコル硬度計の価格と選び方・購入前に知るべき全知識

バーコル硬度計の価格はどこで買うか、レンタルか購入かで大きく変わります。金属加工現場で失敗しないための選び方・型番の違い・校正まで徹底解説。あなたは最適な選択ができていますか?

バーコル硬度計の価格と選び方で現場の品質管理が変わる

30万円の新品を買わなくても、レンタルなら年間コストを9割以上削減できます。


この記事のポイント
💰
購入価格の相場は16〜31万円

型番・メーカー・販売ルートによって価格差が大きく、同じGYZJ934-1でも購入先で数万円の差が出ることがあります。

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型番は測定対象で選ぶ

934-1型(アルミ・FRP向け)、935型(軟質プラスチック向け)、936型(鉛・革など極軟材向け)の3種類があり、用途が違えば測定値がズレます。

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レンタルという選択肢が意外に有効

5日間レンタルで2万円台から利用可能。年数回しか使わない現場ではレンタルの方がトータルコストで大幅に有利です。


バーコル硬度計の価格相場と購入先ごとの違い



バーコル硬度計の購入価格は、メーカーや販売ルートによって思いのほか開きがあります。主力モデルであるGYZJ934-1の場合、国内の代表的な販売価格はモノタロウで税込約30万7,780円、Yahooショッピングの法人向け店舗で26万9,000円、Joman社のJ934-1が通常価格16万5,000円(セール時15万6,750円)となっています。同じ用途の製品でも、販売チャネルや付属品の内容によって10万円以上の差が生じることがあります。


エルコメーター社のK3101シリーズは10万〜50万円の価格帯と案内されており、Amazon掲載のNURII製HM934-1は約14万862円で流通しています。つまり市場には15万〜30万円超まで幅広い選択肢が存在します。


価格だけで飛びつくのはリスクがあります。安価な製品の中には、ASTM・JIS等の国際規格に非対応のものもあります。金属加工現場での品質証明書に使用するデータを取る場合は、「ASTM B648」「JIS」対応の明記がある製品を選ぶことが条件です。


購入を検討するときは「定価+消費税+送料+校正費用」まで含めたトータルコストで比較することが基本です。


販売チャネル モデル 参考価格(税込)
モノタロウ GYZJ934-1(InstruCon) 約307,780円〜
Yahooショッピング(法人) GYZJ934-1(InstruCon) 269,000円
Joman社 J934-1 165,000円(通常)
Amazon HM934-1(NURII) 約140,862円
イプロス(エルコメーター) K3101シリーズ 10万〜50万円


購入先の信頼性も重要ですね。国内メーカーや国内代理店経由の製品は、アフターサポートや校正対応が整っているため、長期利用前提なら安心度が高まります。


参考:バーコル硬度計の仕様・対応規格の詳細情報
レックス社:バーコル硬度計GYZJ934-1の仕様・適用規格一覧(ASTM、JIS、DIN等)


バーコル硬度計の型番ごとの測定対象と選び方

バーコル硬度計には型番ごとに適した測定対象があり、現場の素材に合わない型番を選ぶと正確な数値が得られません。これが意外と見落とされがちなポイントです。


主流の3型番の使い分けは次のようになります。


  • 🔩 GYZJ934-1型(Type 934-1)アルミニウム・アルミ合金・黄銅・銅などの軟質金属、FRP(繊維強化プラスチック)、硬質プラスチックの測定に対応。測定範囲はブリネル硬さ換算で約HB25〜150相当。金属加工現場で最も使用頻度が高い標準モデルです。ASTM B648・D2583準拠。
  • 🧪 GYZJ935型(Type 935):やや軟らかいプラスチックや非常に軟質な金属向け。ロックウェル硬さ換算でHR50〜100相当の測定領域をカバーします。
  • 🪡 GYZJ936型(Type 936):鉛・リノリウム・革など、極めて軟らかい材料の測定専用。上記2機種では測定値が振り切れてしまう素材を扱う場合に選びます。


エルコメーター社のK3101シリーズも同様の3モデル構成(K3101/1〜3)を展開しており、業界標準の型番体系はほぼ共通です。


型番を間違えると測定値が大きくズレます。たとえばGYZJ935型で本来GYZJ934-1型で測るべきアルミ材料を測った場合、圧子の仕様が異なるため実際の硬さより低い数値が出る可能性があります。品質検査データとして使用する際は、試験規格で指定された型番を確認することが原則です。


また、バーコル硬度の硬さ記号は形式AがHBI-A(GYZJ934-1)、形式BがHBI-B(GYZJ935)と異なります。報告書・検査記録に記入する際は記号の混同に注意することが条件です。


参考:各型番の形式と硬さ記号の分類について
滋賀県工業技術総合センター:硬さ試験の分類(バーコル含む各硬さ試験の測定対象・記号解説PDF)


バーコル硬度計の測定原理とJIS・ASTM規格への対応

バーコル硬度計がどのような原理で動作するかを理解しておくと、測定ミスをぐうえで役立ちます。


測定は「押し込み硬さ」方式で、校正されたバネに接続された先端角度26°の硬化鋼製円錐圧子(直径0.157mm)を被測材料に垂直に押し当て、どれだけ素材に食い込むかで硬度を算出します。1バーコル単位は圧子が0.0076mm動くことに相当します。読み取り値0は圧子が0.76mmの深さまで沈んだ状態、読み取り値100は圧子が表面に全く入り込まなかった状態を意味します。つまり数値が大きいほど硬い材料ということですね。


この硬さはブリネル・ロックウェル・ビッカース等の他の硬さ尺度に換算することができ、GYZJ934-1での測定範囲(HB約25〜150)はアルミニウム・アルミ合金の硬さ評価として世界標準的な範囲をカバーしています。


対応規格は非常に幅広く、ASTM(アメリカ材料試験協会)・JIS(日本産業規格)・DIN(ドイツ規格)・MIL(米国軍規格)・ISO・NF(フランス規格)等、多数の国際規格に認められています。これが「バーコル硬度は国際的に通用する硬さ指標」として現場で信頼されている理由です。


バーコル硬度計は第二次世界大戦中に誕生した、実は80年以上の歴史を持つ計測機器です。もともとは航空機のリベット素材の品質確認のために開発されたもので、現代ではアルミサッシュ・軽量化アルミ車両・FRPレーダードーム・化学薬品槽・水浄化槽・船舶小型舟艇などの製造現場で欠かせない測定ツールとして使われています。


また、熱硬化性樹脂(エポキシ樹脂など)やFRP製品では「硬化度合いの確認」にも使われます。硬化が進むにつれて硬度値が上昇するため、バーコル値を確認することで成形品の硬化が十分かどうかを非破壊でチェックできます。これは意外ですね。


参考:バーコル硬度の測定方法・規格・測定手順の詳細解説
DeFelsko社:バーコル硬度の測定方法(原理・規格・手順をわかりやすく解説)


バーコル硬度計はレンタルか購入か:コストを徹底比較

バーコル硬度計の導入を検討しているなら、いきなり購入するよりもレンタルを先に検討する価値があります。


購入価格が最低でも15万円以上からスタートするのに対し、アズワンやモノタロウ・レックス社などのレンタルサービスでは5日間レンタルの参考価格が2万4,630円(税抜)から利用できます。年間の使用頻度が低い現場では、レンタルコストが購入費の10分の1以下に収まるケースも珍しくありません。


  • 📦 購入が向いているケース:毎月定期的に使用する、複数現場に常設したい、品質管理の頻度が高い、社内校正体制が整っている
  • 🔄 レンタルが向いているケース:年数回のスポット測定、試験的に使ってみたい、機器管理コストを抑えたい、キャッシュフローを優先したい


レンタルにはもうひとつ見落とされがちなメリットがあります。それは「常にメンテナンス済みの機器を使える」という点です。購入品は自社で定期校正を手配する必要がありますが、レンタル品はレンタル業者側で整備・点検されているため、校正費用や管理負担がかかりません。


校正費用は別途数千〜数万円かかることもあります。購入後の維持コストを忘れずに計算するのが原則です。


ただし、緊急時のレスポンスやデータ履歴の継続管理という観点では購入が有利です。検査結果を社内記録として蓄積したい場合や、JIS・ASTM規格に基づいた定期検査が義務づけられている現場では、自社保有の方が長期的にコスト・管理面ともに安定します。


参考:レンタルサービスの提供会社と価格帯の比較
株式会社レックス:バーコル硬度計レンタル一覧ページ


バーコル硬度計の正しい使い方と校正・測定精度を守るポイント

バーコル硬度計は操作自体は簡単ですが、正しい手順を守らないと再現性のない測定値が出てしまいます。金属加工現場で品質トラブルに直結する部分なので、基本手順と精度維持のポイントを押さえておきましょう。


測定時の基本手順は次の通りです。


  • ①被測材料は平らで硬い面に置き、測定中に変形・たわみが起きない状態にする(薄板の場合は固定台を使用)
  • ②試験機を測定面に対して必ず垂直に当てる(傾くと測定値が低くなる)
  • ③圧子の先端が測定面に確実に密着した状態で下向きに十分な力をすばやく加える
  • ④同一箇所での測定は避け、前の圧痕から少なくとも3mm以上離れた場所で測定する
  • ⑤部品端部から3mm以内は測定不可


測定精度を維持するための校正確認は、各作業シフトの開始時と終了時に行うことが推奨されています。付属の標準テストディスク(934-1型用は43〜48BUと87〜89BUの2種類)を使い、平らな面で3〜5回測定して規定範囲内に収まっているか確認するのが基本です。


校正ディスクの値が範囲外になった場合は、圧子の摩耗や損傷が疑われます。交換用押し針は消耗品として入手可能で、エルコメーター社のK3101シリーズでは2本付属しています。押し針の摩耗は見た目ではわかりにくいため、定期的な交換が精度維持の条件です。


また、測定値の読み取りはアナログ目盛りの場合、読み取り誤差が発生しやすいという点も見落とされがちです。DeFelsko社のPosiTector BHIなどのデジタル表示型モデルは、オペレーターの読み取りミスを大幅に低減できる上、測定データをメモリに記録してPC・スマートフォンへ転送する機能も持っています。測定履歴の記録・管理が必要な現場では、デジタル型への移行を検討する価値があります。


参考:測定手順・精度チェック方法の詳細
DeFelsko社:バーコル硬度の測定方法(精度確認・校正ディスクの使い方を解説)






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