あなた凝集剤増量で処理費3倍に跳ねます
汚泥脱水における凝集剤は、微細な固形分をフロック化して水と分離しやすくする役割を持ちます。例えば粒径1μm以下の粒子は自然沈降しませんが、凝集剤を添加すると直径1mm程度の塊になり、重力や圧力で容易に分離可能になります。つまり粒を大きくする処理です。
代表的なものは高分子凝集剤(アニオン・カチオン・ノニオン)で、金属加工の排水ではカチオン系が使われるケースが多いです。油分や微細金属粉を含むためです。ここが重要です。
しかし、同じ薬剤でも投入量が適正の2倍になると、逆に再分散が起きて脱水効率が30%以上悪化することがあります。過剰投入はNGです。結論は適量管理です。
金属加工現場では、切削油や研磨スラッジを含む複雑な汚泥が発生します。このため凝集剤の種類選定が重要です。種類選びが基本です。
主な種類は以下です。
・カチオン系:油分や有機物に強い
・アニオン系:無機粒子向け
・無機凝集剤(PACなど):前処理で使用
例えばアルミ研磨スラッジではアニオン系が適し、油分が多い切削廃液ではカチオン系が効果的です。適材適所です。
ここで見落とされがちなのがpH条件です。pHが5〜7から外れると凝集力が半減するケースがあります。pH管理が条件です。
環境省の排水基準や処理技術の参考
https://www.env.go.jp/
現場での最適選定は、ジャーテスト(ビーカー試験)が基本になります。小規模試験が原則です。
手順はシンプルです。
・ビーカーに原水を採取
・数種類の凝集剤を異なる濃度で添加
・撹拌→沈降→上澄み評価
例えば1Lのサンプルに対し、10ppm・30ppm・50ppmと段階的に添加し、フロック形成や沈降速度を比較します。数値で判断します。
ここで重要なのは「脱水後の含水率」です。見た目だけで判断すると失敗します。含水率85%と80%では、処分費が約1.5倍変わることもあります。これは大きいです。
コスト削減を狙う場面では、外部の薬品メーカーの無料テストサービスを利用して最適薬剤を確認する、という行動が有効です。試験で決めるのが安全です。
現場でよくある失敗が「効かないから増やす」という判断です。これは危険です。
例えば月間100kg使用していた凝集剤を300kgまで増やした結果、脱水ケーキの含水率が改善せず、逆に処分量が増えて総コストが2倍以上になった事例があります。痛いですね。
また過剰添加によりフィルタープレスの目詰まりが発生し、洗浄回数が増えて作業時間が1日1時間増えるケースもあります。時間ロスです。
さらに薬剤コストだけでなく、産廃処理費(1トンあたり2万円前後)が積み上がるため、年間で数百万円の差になることもあります。影響は大きいです。
つまり「多く入れれば良い」は完全に誤解です。適正量が基本です。
最近は凝集剤の投入量をセンサーと連動して自動制御する仕組みも出てきています。新しい流れです。
例えば濁度センサーやSS(浮遊物質)濃度をリアルタイムで測定し、投入量を自動調整することで、薬剤使用量を20〜40%削減した事例があります。かなり効きます。
金属加工現場では排水の成分が日によって変わるため、固定設定では無駄が出やすいです。変動対応が必要です。
このリスクを抑える場面では、既存設備に後付けできる薬注制御ユニットを導入し、設定を一度見直す、という行動が現実的です。改善余地があります。
導入コストは数十万円規模ですが、年間削減額で回収できるケースが多いです。投資価値ありです。