あなた、ASP23互換材で年間50万円損してますよ
ASP23は粉末ハイス鋼(PMハイス)です。これは従来の溶解ハイスよりも炭化物が微細で均一に分布しているのが特徴です。つまり耐摩耗性と靭性のバランスが高い材料です。ここが重要です。
代表的な成分は、炭素約1.28%、クロム4.2%、モリブデン5%、タングステン6.4%、バナジウム3.1%程度です。この構成によりHRC64〜66の高硬度を実現します。つまり高硬度鋼です。
一般的に「M3系=ASP23互換」と理解されがちですが、実際は粉末冶金かどうかで性能差が出ます。ここが落とし穴です。
同じM3でも溶解材とPM材では寿命が1.5倍以上違うケースもあります。結論は材料プロセスです。
ASP23の代表的なequivalentは以下です。
・AISI M3:2
・DIN 1.3344
・JIS SKH53改良系
ただし完全一致ではありません。これが基本です。
例えばM3:2はASP23と近い成分ですが、粉末ではなく溶解材の場合があります。この場合、炭化物が粗くなり刃先欠けが増えます。厳しいところですね。
現場でよくあるのが「硬度同じだからOK」という判断です。しかしHRC65でも靭性が違えば工具寿命が20〜40%変わります。痛いですね。
加工ロットが月1000個の場合、工具交換回数が増えるだけで年間数十万円の差になります。つまりコスト直結です。
ASP23の特徴は単なる高硬度ではありません。耐摩耗性と耐チッピング性のバランスです。これが強みです。
例えば同じHRC65でも、一般ハイスは欠けやすくASP23は粘りがあります。つまり長寿命です。
具体例として、ドリル加工で比較するとASP23は約1.3〜1.8倍の寿命差が出ることがあります。これは使えそうです。
一方で硬度を上げすぎると逆に割れやすくなります。HRC67以上は用途限定です。ここは注意です。
切削条件(送り・回転数)も重要で、適正条件から外れると性能差がさらに拡大します。〇〇が条件です。
代替材選定で重要なのは用途別判断です。ここが分岐点です。
・連続切削 → ASP23またはPM系推奨
・断続切削 → 靭性重視材
・低コスト重視 → M3系溶解材
用途によって最適材は変わります。つまり使い分けです。
例えばタップ加工ではASP23が有利ですが、単純な荒加工なら安価材でも問題ない場合があります。〇〇なら問題ありません。
工具費削減の場面では、過剰スペックを避ける狙いで「用途別に材質を分ける」ことが有効です。その具体策として工具管理表を1枚作るだけで改善できます。これは簡単です。
実は見落とされがちなのが「加工時間との関係」です。ここが盲点です。
ASP23は高価ですが、切削速度を10〜20%上げられるケースがあります。その結果、加工時間短縮でトータルコストが下がることがあります。意外ですね。
例えば1個あたり加工時間が60秒→50秒になると、1日1000個で約2.7時間短縮です。これは大きいです。
逆に安価材を使って速度を落とすと、人件費や機械コストが増えます。つまり逆効果です。
加工効率改善の場面では、「材料単価ではなく時間単価で判断する」ことが重要です。そのための手段として、加工時間ログを1日だけ記録するだけでも十分判断材料になります。〇〇だけ覚えておけばOKです。
参考:粉末ハイス鋼の特性と従来材比較(成分・性能差の基礎)
https://www.hitachi-metals.co.jp/products/tool_steel/pmhss/index.html