あなたの測定、押し当てすぎで年10万円損してます
接触式変位計は、測定子が対象物に触れて変位を検出する仕組みです。ミツトヨ製では主にLVDT(差動トランス)方式やリニアスケール方式が使われ、分解能は0.1μmレベルまで対応します。これは髪の毛の太さ(約70μm)の700分の1程度です。かなり細かいです。
ただし精度はカタログ値通りには出ません。温度変化1℃で数μmずれるケースもあり、工場内の環境がそのまま測定誤差になります。つまり環境も測定条件です。
また、ミツトヨの高精度モデル(LGFシリーズなど)は繰返し精度±0.1μmですが、設置剛性が弱いと±1μm以上に悪化します。ここが落とし穴です。精度は使い方次第です。
多くの現場で「しっかり当てた方が安定する」と考えられています。しかし押し付け力が強すぎると、測定対象がわずかに変形します。アルミなら特に顕著です。ここが重要です。
例えば直径10mmのアルミシャフトに1Nの力をかけると、数μmの弾性変形が発生します。μm単位の世界では致命的です。これが見逃されがちです。
対策は測定力の確認です。測定圧が一定なモデルを選ぶか、バネ圧仕様を確認するだけでOKです。測定力管理が基本です。
変位計は「どこに付けるか」で結果が変わります。固定方法が弱いと振動やたわみがそのままノイズになります。つまり土台が重要です。
具体的には、マグネットスタンドだけで固定すると、加工機の振動で±2〜5μmの揺れが出ることがあります。これは仕上げ精度に直結します。痛いですね。
このリスクの対策として、振動環境での測定では専用治具を使用するのが有効です。狙いは剛性確保です。選択肢はミツトヨ純正スタンドや自作アルミ治具です。固定強度が条件です。
接触式と非接触式は用途が明確に分かれます。接触式は安定性が強み、非接触式は高速測定が強みです。ここが違いです。
例えばレーザー変位計は毎秒数万回の測定が可能ですが、表面状態に影響されます。一方、接触式は油や反射に強く、加工現場向きです。つまり現場適正です。
ただし接触式は摩耗があります。測定子の先端は消耗品で、半年〜1年で交換が必要になるケースもあります。コストに注意です。
同じ機種でも結果が変わる理由は運用にあります。測定タイミングや基準取りがズレると、誤差が蓄積します。ここが差です。
例えば加工直後はワークが熱を持っています。温度が5℃高いだけで、100mmの鉄は約6μm伸びます。これは無視できません。意外ですね。
このリスクの対策として、測定前に放熱時間を決めておくのが有効です。狙いは温度安定です。選択肢は「10分待つ」などルール化するだけです。これだけ覚えておけばOKです。
さらにゼロ点調整の頻度も重要です。1日1回では足りない場合があります。ロットごとに確認するだけで不良流出を防げます。これが原則です。