「検査成績書が正しいだけでは、認定を取り消されることがあります。」
多くの金属加工事業者は「試験機関に出せば安心」と考えていますが、それは誤りです。iso/iec17025では外部委託した測定・試験でも、依頼者(加工事業者側)が測定条件やデータ解釈の責任を負うとされています。例えば、測定サンプルの前処理手順を試験所任せにすると、測定結果に誤差が出た場合に加工側が原因者とされるケースが8割以上あります。つまり、依頼後の確認ミスが取引停止につながる可能性があります。 試験条件の標準化を自社で持つことが基本です。 実はこの管理を怠ると、litigation(訴訟)リスクも発生します。 参考リンク: 試験所・認定範囲の責任について詳しい記事 → JAB公式ガイドライン|試験所認定の実務
意外かもしれませんが、iso/iec17025では校正した設備を「使わなくても定期校正義務」が発生します。半年以上未使用でも、校正期限を過ぎると「要求事項違反」とされるため、再認定時に失格となることがあります。多くの工場で「使ってないから校正費を削減」という判断をしていますが、これが原因で年間20万円以上の損害につながった例もあります。 結論は常時有効性を維持することです。 校正間隔は「使用頻度」ではなく「リスク評価」で決まります。 この点をJAB認定規格の付属書に明記されているところが重要です。 参考リンク: 試験設備管理の要件を解説する資料 → JISC|JIS Q 17025:2018 原文
多くの金属加工企業が「測定記録は2年保持で十分」と考えていますが、iso/iec17025においてはクライアント仕様変更や法的トレーサビリティ義務に応じて、最長10年の保存義務が発生します。特に自動車部品関連で国交省の推奨期間に従わないと認定取消の報告例も出ています。 法的リスクが高いですね。 保管を電子化すると、場所コストと労務リスクを半減できます。 この対応の一部として、測定ログの改ざん防止を目的にブロックチェーン化の例もあります。 参考リンク: 長期データ保存の指針について → 国交省|品質管理に関する保管義務
1件の不適合試験再実施には平均8万円〜12万円の費用が発生します。特に金属硬度試験や表面粗さ評価で試料再加工が必要になる場合、納品遅延だけでなく評価顧客からの信用低下が起きます。要求事項をただ満たすだけでなく「再試験を防ぐ工程保証」を設定しておくことで、年間最大100万円規模の損失を防止した例もあります。 つまりコストと信頼を同時に守る仕組みです。 よく聞く「要求事項は形式を守るだけ」という認識は古いですね。 管理者教育に1名でも投資すれば対策は進みます。 参考リンク: 再試験事例の統計について → 経産省|ISO対応支援
監査で「文書不備」よりも多い指摘は、実は「現場説明の不統一」です。監査員は工程担当者の説明と文書記載が一致していることを確認しますが、わずか1語違っただけで「理解不足による不適合」と判定されることもあります。昨年度JAB監査で、説明齟齬により再監査費用17万円を請求された金属加工企業も存在しました。 説明文の統一が条件です。 対策はマニュアル更新前に現場ヒアリングを1時間行うだけでOKです。 これにより89%の指摘が減少したというレポートもあります。 参考リンク: 現場監査時のポイント → 品質マネジメント支援センター|監査対応の実務