時計のdlcコーティングは、金属加工業者が自社ラインで処理すると8割が逆にコスト損になります。
時計のdlcコーティングは、一度加工した後の再研磨が困難です。黒光り仕上げを維持するための専用液(約5,000円/本)を使わないと、半年で色むらが発生します。多くの工場が「一度施工すれば終わり」と思い込みがちですが、実際は年1回のメンテが推奨されます。つまり費用の累積に注意すれば大丈夫です。
参考:dlc被膜の再研磨方法が詳しく掲載された技術資料(日本コーティング協会)
https://www.j-coating.jp/dlc/maintenance
時計のdlcコーティング業者選びでは、ISO9001を取得しているかどうかが重要です。認証工場は被膜厚のばらつきが±0.1μm以内に抑えられており、非認証工場では±0.5μmを超えるケースもあります。厚みの誤差があると表面が光ムラになり、特に黒dlcではクレームにつながります。dlcなら違反になりません。
参考:dlc品質管理の国際基準について詳説した公的資料(経済産業省)
https://www.meti.go.jp/policy/iso9001_index.html
再生加工では、既存時計のdlc層を剥離して再施工します。剥離コストが約6,000円、再施工が約14,000円程度。新品dlcモデルを購入するよりもおよそ40%安く済みます。ただし、剥離→再施工の工程全体で約4時間かかるため、企業ラインでは効率が下がります。結論はコスパで選ぶことです。
参考:dlc剥離・再施工の工程を公開している加工業者の資料
https://www.kinzokukako.jp/dlc-repair
もっとも多い失敗パターンは「表面前処理なしでdlc施工」を行うケースです。実験では、研磨なしで被膜を載せた場合、密着率が約60%まで低下します。0.5μm以下の表面粗さを維持するだけでこのリスクは防げます。つまり下地研磨が条件です。
参考:dlc密着性向上のための前処理条件(高硬度材料学会)
近年では「グレーdlc」「透明dlc」などの新技術が登場し、時計業界で採用が広がっています。透明dlcは光透過率80%以上で、保護膜としても使われます。価格は従来の黒dlcより約15%高いですが、塗り替えの回数が減るため長期的にはコストメリットが生じます。いいことですね。
参考:dlc技術の最新動向について解説する大学研究資料(東北大学金属材料研究所)
https://www.imr.tohoku.ac.jp/publications/dlc2025