アルマイト加工料金のバイク部品相場と選び方

バイクのカスタムに欠かせないアルマイト加工。ハンドルからフレームまで部品ごとの料金相場は?最適な加工業者の選び方とコストを抑えるコツを知りたくありませんか?

アルマイト加工の料金とバイク部品相場

アルマイト加工の基礎知識
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アルマイト加工とは

アルミニウム表面に陽極酸化被膜を施す処理で、耐食性・耐摩耗性を大幅に向上させます

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豊富なカラーバリエーション

ブラック、シルバーから鮮やかなレッド・ブルー・パープルまで、オリジナルカラーの選択が可能です

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ハードアルマイトの強度

通常のアルマイトに比べて表面強度が2倍以上になり、耐熱性・耐腐食性も大幅に向上します

アルマイト加工の特性とバイクパーツへの適用

 

アルマイト加工は、アルミニウムの表面に人工的に酸化被膜を形成する表面処理技術です。この処理により、アルミニウムの耐食性耐摩耗性が飛躍的に向上し、バイク部品として必要な耐久性を確保できます。バイク用パーツとしてアルマイト加工が重宝される理由は、単なる保護機能だけではなく、デザイン性の向上にも大きく貢献するからです。

 

ハードアルマイトと呼ばれる特殊なアルマイト加工は、表面強度が通常のアルマイトの2倍以上になるという特徴があります。摩擦係数が低くなるため、フリクションロスの低減も期待でき、バイク用ブレーキ部品やサスペンション関連部品に最適です。現在は機械設備の大型化により、小物部品から大型のフレームやスイングアームまで、幅広い部品のアルマイト加工に対応できるようになりました。

 

アルマイト加工のカラーバリエーションも魅力の一つで、バイク用パーツではブラックが圧倒的に人気ですが、差し色としてレッドやブルーなどを組み合わせることで、視覚的に統一感のあるカスタムを実現できます。色選びの際は、紫外線による退色を考慮して、濃いめの染色を依頼することで長期間の色合い保持が可能です。

 

アルマイト加工のバイク部品ごとの料金相場

バイクのカスタムにおけるアルマイト加工の料金は、部品の種類とサイズによって大きく異なります。小型の部品から大型のフレームまで、実際の加工事例に基づいた料金相場を把握することが、コスト計画に不可欠です。

 

ハンドル関連では、バーハンドル1本あたり3,000円が基本的な相場となります。ブレーキ関連部品は2POTキャリパーやブレンボカニタイプが1個3,000円で、文字入れ加工を追加する場合には別途費用が発生します。リアブレーキマスターは1個2,000円、ブレーキインナーディスクは1枚3,000円といった具合です。

 

スイングアームのアルマイト加工は、250cc以上のバイクで33,000円からが相場となっており、ミニバイクの場合は18,000円程度からの対応が可能です。フレーム全体のアルマイト加工は、ミニバイクで38,000円から、250cc以下が65,000円から、400cc以上が90,000円からという料金設定が一般的です。ハーレーなどの大型バイクの場合は、105,000円以上の費用が必要になることもあります。

 

タンデムステップAssy(片側)は3,500円以上、社外トップブリッジやアンダーブラケットは各4,000円といった中規模部品の相場もあります。ホイール関連では、スポークリムやスポークハブ単体で18,000円からという相場が設定されています。ファンネル類は2,000円からと比較的リーズナブルで、カスタムの入門として利用しやすい部品です。

 

アルマイト加工を依頼する際の見積もりと追加費用

アルマイト加工の最終的な費用は、基本料金以外にも様々な追加要因によって変動します。正確な見積もりを取得するためには、部品の材質、サイズ、色、個数、および形状に関する詳細情報を提供する必要があります。

 

塗装の剥離が必要な場合、別途2,000円から15,000円の追加費用が発生することがあります。この剥離工程は、アルマイト加工の仕上がり品質に直結する重要なプロセスです。ベアリング脱着が必要なスイングアームの場合、別途3,000円の費用が追加されることが一般的です。傷や腐食が大きい部品については、個別の対応が必要になるため、事前相談で追加料金が見積もられます。

 

文字入れやツインアルマイト処理などのカスタム加工も、基本料金に上乗せされる主な追加費用です。ツインアルマイトの場合、単純な文字入れよりも作業工程が増えるため、1個4,500円程度に設定されることが多いです。サンドブラストやサンディング、防プライマーを含むプリペア工程も、別途に計算されることがあります。

 

部品をアルマイト加工業者に送付する際の送料も考慮する必要があります。送料無料のサービスを提供している業者も存在しますが、一般的には10,000円以上の発注で送料が無料になる設定が多いです。単発の小規模な加工では、送料が加工費の大きな割合を占めることもあるため、複数部品をまとめて依頼することがコスト削減につながります。

 

中古バイク部品のアルマイト加工と腐食対策

新品のバイク部品には事前にアルマイト加工を施していないものが多いため、カスタムの初期段階でアルマイト加工を施すことが推奨されます。一方、中古部品のアルマイト加工は、既存の腐食やダメージがある場合の対応が重要な考慮事項です。

 

中古品に施されるアルマイト加工では、サンドブラストと化学梨地処理の組み合わせが効果的です。化学梨地処理により、ブラストメディアが突き刺さった部分やガラスビーズの除去が可能になり、同時にブラストムラも目立たなくなります。屋外で使用されるバイク部品には、紫外線による退色を防ぐため、通常よりも濃いめの有機染料で染色することが推奨されます。

 

中古部品の腐食が軽度な場合、アルマイト加工後にはほぼ目立たなくなるというメリットがあります。ただし、腐食の程度や傷の大きさによって仕上がり品質に差が生じる可能性があるため、事前に加工業者と相談することが重要です。新品のうちに早期にアルマイト加工を施しておくことで、今後の酷い腐食やダメージを予防できるため、アルマイト加工がされていないバイク部品の場合は、早めの処理が最適な選択といえます。

 

アルマイト加工業者の選び方と品質基準

アルマイト加工を依頼する際には、業者の技術レベルと信頼性を判断する必要があります。小型部品から大型フレームまで幅広い対応実績がある業者は、設備が充実していることの証となります。また、カラーバリエーションの豊富さ、特に特殊色への対応能力も、業者選びの重要な指標です。

 

加工業者の選定では、過去の施工例と参考価格を公開している業者を優先することが推奨されます。施工例から仕上がり品質やカラーの発色具合を確認できるため、期待と実現のギャップを最小限に抑えられます。複雑な形状やフックをかける部分がない形状の部品については、一部アルマイトがつかない箇所が発生する可能性があることを、事前に理解しておく必要があります。

 

見積もり時に部品の材質を明記することは非常に重要です。アルミニウムの合金種(A2000系やA5056など)によって加工適性が異なり、材質の誤認識は不良品につながりかねません。油分や汚れが完全に落とされていない状態での納品は、加工品質に悪影響を及ぼすため、部品の前処理も確認項目として含めるべきです。

 

施工期間としては、一般的に発注から納品まで1週間程度を想定することが標準的です。急ぎの場合には特急対応が可能か事前に確認し、対応が可能であれば追加費用を考慮に入れた予算計画が必要になります。複数の業者から見積もりを取得し、価格、品質、対応範囲を総合的に比較することが、最適な業者選択につながります。

 

アルマイト加工の前処理工程と腐食対策について、化学梨地処理による品質向上の詳細解説が参考になります
バイク用パーツのアルマイト加工における色選びとハードアルマイトの強度特性についての専門的な情報が掲載されています

 

 


レッツアルマイト S (B K < ブラックDM >)