ledテープ ウインカーは、従来の単発LEDとは全く異なる構造を持っています。最大の特徴は、テープ状の基板上に複数のLEDチップが等間隔で配置され、ICチップによって順次点灯制御される仕組みです。
シーケンシャル機能の核心は制御回路にあります。一般的なledテープ ウインカーには以下の要素が組み込まれています。
この構造により、電源投入と同時に一方向へ順次点灯する「流れる」効果を実現しています。ICチップは通常、青色LEDから点灯開始するプログラムが多く採用されており、視覚的な統一感を生み出します。
従来のウィンカーとの最大の違いは、単純なON/OFF制御ではなく、時系列制御による演出効果です。この技術は高級車メーカーのアウディが先駆けとなり、現在では幅広い車種でカスタマイズパーツとして普及しています。
ledテープ ウインカーの自作は、適切な知識と工具があれば整備士レベルの技術で十分実現可能です。しかし、制御回路の理解が不可欠となります。
必要部材と工具。
自作の基本工程は、まずLEDの足を適切に曲げ、プラス側を前方に、マイナス側に抵抗を接続する形で配線します。8ブロック構成の場合、8本のLED配線が必要となり、空中配線では作業が困難なため、実際の施工では専用基板の使用が推奨されます。
重要な注意点。
実車への取り付けでは、必ず逆流防止ダイオードの挿入が必要です。これを怠ると、車両の電装系統に悪影響を与える可能性があります。回路図の指定位置への適切なダイオード配置は、整備士として絶対に守るべき基準といえます。
シーケンシャル制御ユニットとの接続は、色の順番が流れる順番と対応しているため、配線の順序を間違えると意図した演出効果が得られません。
ledテープ ウインカーの車検対応は、保安基準への適合が絶対条件です。特に重要なのは、点滅や明るさの制御に関する規定への対応です。
車検クリアの必須条件。
防水対策は車検だけでなく、長期使用においても重要な要素です。ledテープ ウインカーは雨水や洗車時の水分にさらされるため、不適切な防水処理は即座に故障の原因となります。
配線接続部分では、以下の防水処理が効果的です。
また、LEDテープの点滅動作は、ウィンカーやハザードランプとの誤認を防ぐため、常時点灯状態は車検に通りません。適切なリレー回路との組み合わせにより、純正ウィンカー動作との協調制御が必要です。
実際の取り付け作業では、車種別の特性を理解した手順が重要です。特にハッチバック車両では、テールランプがボディ側とハッチドア側に分離しているため、配線計画が複雑になります。
標準的な取り付け手順。
よくあるトラブルと対処法。
ハッチバック車で内側から外側への連続した流れを実現したい場合、シーケンシャルテープLEDの切断・再接続は現実的ではありません。基板上の極細回路(6~8本)を延長配線で接続する作業は、専門的すぎて実用性がないためです。
整備士として最も重要な責任は、カスタマイズ後の車両が道路運送車両法に適合することを保証することです。ledテープ ウインカーの取り付けにおいて、法的責任を回避するための知識は不可欠です。
保安基準の詳細要件。
特に注意すべきは、LEDテープの常時点灯機能です。ポジションランプやデイライトとしての使用を想定した製品でも、ウィンカー機能との併用時は動作モードの切り替えが適切に行われる必要があります。
整備士の法的責任範囲。
取り付け作業を行った整備士は、その車両の保安基準適合性について一定の責任を負います。特に以下の点で注意が必要です。
また、中国製など品質が不明な製品の使用は避け、できる限り国内メーカーや認証マーク付きの製品を選択することが賢明です。万が一の不具合時における責任の所在を明確にするためにも、部品調達先の記録は詳細に残しておくべきです。
ledテープ ウインカーのカスタマイズは、適切な知識と技術があれば安全に実現できる改造です。しかし、その前提として法規制への理解と、品質の高い部材選択、そして正確な作業手順の遵守が不可欠となります。整備士としての専門性を活かし、お客様に安全で満足度の高いカスタマイズサービスを提供していきましょう。