40アルファード dvdデッキ 後付け方法と純正流用の全手順

40系アルファードにDVDデッキを後付けする方法を整備業者向けに詳しく解説。純正流用と社外品の違い、配線処理のコツまで網羅的に紹介します。あなたはどの方法を選びますか?

40アルファード dvdデッキ 後付け完全ガイド

40アルファード DVDデッキ後付けの概要
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純正流用方式

エグゼクティブラウンジ専用DVDデッキを流用する高品質な施工方法

🔌
社外品USB方式

USB接続による手軽で低コストな後付けソリューション

💡
整備業者の収益性

施工方法別の工賃設定とリスク管理のポイント

40アルファード DVDデッキ後付けの基本知識と必要性

40系アルファードは2023年6月のフルモデルチェンジにより、DVDデッキの標準装備が大幅に変更されました。従来モデルとは異なり、エグゼクティブラウンジグレード以外ではDVDデッキがオプション設定すらされていない状況です。

 

この変更により、多くのアルファードユーザーが後付けでのDVDデッキ装着を希望するようになりました。特に子育て世代のユーザーにとって、長距離ドライブ時の車内エンターテインメントとしてDVDの需要は依然として高く、整備業者にとって新たなビジネスチャンスとなっています。

 

現在の後付け方法として、主に以下の2つの選択肢があります。

  • 純正流用方式:エグゼクティブラウンジ専用DVDデッキを使用
  • 社外品方式:USB接続タイプのDVDプレーヤーを使用

純正流用方式では工賃込みで約9万円程度、社外品方式では3〜5万円程度の施工費用が一般的です。顧客のニーズと予算に応じて適切な提案を行うことが重要です。

 

40アルファード エグゼクティブラウンジ純正DVDデッキ流用方法

純正DVDデッキの流用は、最も完成度の高い後付け方法として注目されています。この方法の最大のメリットは、純正ナビのタッチパネルで直接操作できることです。

 

必要部品リスト
純正流用には以下の部品が必要です。

  • DVDデッキ本体(型番:86270-78010)
  • フロントパネル(型番:55432-V2010)
  • 映像ハーネス(型番:86203-52200)
  • ブラケット運転席側(型番:86274-V2010)
  • ブラケット助手席側(型番:86277-V2010)
  • 固定用ナット(型番:90179-06274)×2個
  • 固定用ネジ(型番:90153-50010)×4本

施工手順の詳細

  1. グローブボックスの脱着

    グローブボックスは左右の爪で固定されており、相当な力が必要です。ダンパーを先に外してから本体を手前に引き抜きます。

     

  2. 電源配線の接続

    グローブボックス奥の左側に空きカプラーが存在します。この部分にDVDデッキ用の電源ハーネスを接続します。狭いスペースでの作業のため、パズルのような精密さが求められます。

     

  3. 映像信号の配線

    ナビ裏のピンクカプラーに映像ハーネスを接続します。この配線が正常に接続されていないと、DVDデッキを認識しません。

     

  4. DVDデッキの固定

    左右のブラケットを使用してDVDデッキを確実に固定します。マグネット付きのソケットレンチの使用を強く推奨します。ボルトを落下させると回収が困難になる可能性があります。

     

施工時の重要な注意点
純正流用では、ナビ裏の映像カプラーの存在確認が最重要です。このカプラーが存在しない場合、全ての作業が無駄になるリスクがあります。事前の確認作業を徹底することが必要です。

 

また、改良後のアルファードではエグゼクティブラウンジにもDVDデッキが廃止される可能性があり、今後の対応可能性について顧客に事前説明することが重要です。

 

40アルファード 社外品USBタイプDVDプレーヤー取付け手順

社外品のUSB接続DVDプレーヤーは、純正流用と比較して低コストで施工できる選択肢です。通信用USBポートに接続するだけで使用できるため、配線処理が大幅に簡素化されます。

 

対応機種と仕様
現在市場に出回っている主要な製品。

  • エムズグローバル製DV004B:DVD専用(CD再生不可)
  • 改良版2025モデル:DVD/CD両対応、片面2層式対応

適合車種は以下の通りです。

  • AAHH40/AAHH45/AGH40/AGH45/TAHA40/TAHA45
  • ディスプレイオーディオ(コネクティッドナビ対応)Plus搭載車
  • 「Plus」非搭載車ではDVD読み込み不可

施工手順

  1. USBポートの確認

    通信用USBポート(Type-A/Type-C対応)の位置確認を行います。データ通信用のポートでないと正常に動作しません。

     

  2. プレーヤーの接続

    USB3.0対応により、データ読み込み速度が向上しています。延長ケーブルを使用してプレーヤー本体を適切な位置に設置します。

     

  3. 動作確認

    ディスプレイオーディオの「オーディオ選択」画面で「DISK」が表示されることを確認します。

     

社外品方式の制約事項
社外品では以下の制約があります。

  • エンジン停止時にDVDが最初に戻る
  • 巻き戻しなどの操作に専用リモコンが必要
  • ブルーレイ・CPRM非対応
  • 走行中は音声のみの再生

これらの制約について、顧客に事前説明することが重要です。

 

40アルファード DVDデッキ後付け作業時の配線処理と注意点

DVDデッキの後付け作業では、配線処理が成功の鍵となります。特に純正流用の場合、複数の配線を正確に接続する必要があります。

 

配線処理の基本原則
配線処理では以下の原則を守ることが重要です。

  • 配線の保護:車体への干渉を避けるため、適切なテープ巻きを実施
  • カプラーの確実な接続:ロック機構の確認を徹底
  • 配線経路の最適化:メンテナンス性を考慮した経路選択

電源系統の処理方法
純正流用では、グローブボックス奥の電源カプラーから電力を取得します。この部分は狭小スペースでの作業となるため、以下の工具が必要です。

  • 細型のソケットレンチセット
  • マグネット付きドライバー
  • フレキシブルシャフト付き工具

作業時には十分な照明確保と、部品の落下防止対策を講じることが重要です。

 

信号系統の配線処理
映像信号の配線では、ナビ裏のピンクカプラーへの接続が必要です。この配線は車両の制御系統に関わるため、以下の点に注意します。

  • 静電気対策の徹底
  • カプラーの挿入方向の確認
  • 接続後の絶縁処理

トラブル防止のための事前確認
施工前に以下の確認を必ず実施します。

  • ナビシステムのソフトウェアバージョン確認
  • 必要なカプラーの存在確認
  • 車両の改良時期の特定

これらの確認を怠ると、作業完了後に動作不良が発生するリスクがあります。

 

40アルファード DVDデッキ後付け整備業者の収益性とトラブル対策

DVDデッキの後付け作業は、整備業者にとって魅力的な収益源となる一方で、適切なリスク管理が必要です。

 

施工方法別の収益性分析
純正流用方式

  • 部品代:約5〜6万円
  • 工賃:3〜4万円
  • 作業時間:2〜3時間
  • 利益率:約40〜50%

社外品方式

  • 部品代:約1〜2万円
  • 工賃:2〜3万円
  • 作業時間:1時間程度
  • 利益率:約60〜70%

純正流用は単価が高く、社外品は回転率が良いという特徴があります。顧客層に応じた適切な提案が収益最大化の鍵となります。

 

リスク管理と対策
DVDデッキ後付け作業では、以下のリスクが存在します。

  • 動作不良リスク:必要なカプラーが存在しない場合
  • 部品破損リスク:狭小部での作業による破損
  • 車両故障リスク:配線ミスによる電子系統の不具合

これらのリスクに対する対策として。

  1. 事前調査の徹底:車両個体の仕様確認
  2. 保険の活用:作業ミスによる損害への備え
  3. 顧客への説明:作業リスクの事前共有

今後の市場動向と対策
改良後のアルファードではエグゼクティブラウンジからもDVDデッキが廃止される可能性があります。この変更により純正流用が困難になる可能性があるため、以下の対策が必要です。

  • 改良前部品の在庫確保
  • 社外品への対応力強化
  • 新しい後付け手法の研究開発

市場の変化に対応するため、継続的な技術習得と情報収集が重要です。

 

参考リンク(純正流用の詳細な施工手順について)。
https://88works.jp/blog/2797/
参考リンク(社外品DVDプレーヤーの仕様詳細について)。
https://www.dream-maker.co.jp/products/dvd/dv004b.html