40 ヴェルファイア ヒューズボックス電源取り出し完全ガイド

40系ヴェルファイアのヒューズボックスから安全に電源を取り出す方法を整備のプロが解説。ドライブレコーダーやカスタムパーツの取り付けで失敗しない秘訣とは?

40 ヴェルファイア ヒューズボックス電源取り出し

40系ヴェルファイア電源取り出しの基本
🔧
ヒューズボックス位置確認

助手席側と運転席側の2箇所を正確に把握

電源種別の理解

常時電源・ACC電源・イルミ電源の特性を把握

🛠️
安全な作業手順

プロレベルの配線技術と故障予防対策

40 ヴェルファイア ヒューズボックス位置と構造

40系ヴェルファイアのヒューズボックスは、助手席側と運転席側の2箇所に設置されています。助手席側のヒューズボックスは足元左側のカバー内部にあり、プラスチックネジを半時計回りに回して外すことでアクセス可能です3。

 

ヒューズボックスの構造上の特徴。

  • 低背ヒューズ採用:40系では従来の平型ヒューズではなく低背ヒューズを使用
  • 容量別配置:5A~30Aまで用途に応じた容量設定
  • アクセス性重視:整備性を考慮した配置設計
  • 防水対策:室内側でも湿気対策が施された構造

運転席側のヒューズボックスは、ダッシュボード下部に3箇所のつまみで固定されたカバー内にあります。このカバーを外す際は、つまみの位置を正確に把握し、無理な力を加えないよう注意が必要です。

 

40 ヴェルファイア 常時電源取り出し方法

常時電源の取り出しには、適切なヒューズ選択が重要です。40系ヴェルファイアで推奨される常時電源用ヒューズは以下の通りです。
推奨ヒューズ一覧

ヒューズ名 容量 説明 推奨度
HAZ 15A ハザードランプ ★★★
DOME NO.2 10A 室内灯 ★★☆
DOOR F/R 20A パワーウインドウ右前 ★☆☆
PSD RH 30A パワースライドドア右 ★☆☆

HAZヒューズが最も安全で確実な常時電源取り出し元として推奨されます6。このヒューズは15A容量で、ハザードランプ機能に影響を与えにくい特性があります。

 

取り出し手順。

  1. バッテリーマイナス端子の取り外し
  2. 検電テスターでの通電確認
  3. 適切な容量のヒューズ電源への交換
  4. 配線の確実な接続と絶縁処理

40 ヴェルファイア ACC電源配線手順

ACC電源は、イグニッションキーがONまたはACCポジションの時のみ通電する電源です36。40系ヴェルファイアでは「P/OUTLET」と記載されたシガーソケット用ヒューズからの取り出しが一般的です。

 

ACC電源取り出しの詳細手順
事前準備

  • エーモン製低背ヒューズ電源の用意6
  • 検電テスターでのテスト
  • 配線用コネクタとビニールテープ

配線作業

  • ヒューズボックスカバーの慎重な取り外し
  • 該当ヒューズの位置確認(CIG 15A)
  • ヒューズ電源の正しい向きでの装着
  • 赤線への電装品プラス線の接続

注意点として、ACC電源は負荷容量に制限があるため、接続する電装品の消費電流を事前に確認することが重要です3。特にドライブレコーダーなどの常時録画機能付き機器では、駐車監視機能使用時の電流値も考慮する必要があります。

 

40 ヴェルファイア ドライブレコーダー取り付けポイント

40系ヴェルファイアへのドライブレコーダー取り付けは、電源取り出しカプラーを使用する方法が効率的です3。専用カプラーを使用することで、常時電源・ACC電源・アースが同時に取得可能になります。

 

推奨取り付け手順
🔌 電源取り出しカプラー使用法

  • 助手席足元の黄色いカプラー横への接続3
  • 赤線(ACC)、黒線(アース)、バッテリー10A線の活用
  • 未使用配線のビニールテープによる絶縁処理3

📹 フロントカメラ設置

  • 室内側ヒューズボックスからのACC電源確保
  • エンジンルーム側からの常時電源(駐車監視用)
  • アース線の確実な車体接続

配線の際は、車両の電装システムに影響を与えないよう、必要最小限の電流での動作確認を行うことが重要です。また、取り付け後は定期的な接続部の点検を実施し、腐食や緩みがないか確認することで長期安定動作を確保できます。

 

エンラージ商事から発売されている40系専用電源取り出しカプラーは、2023年6月以降の全グレードに対応しており、初心者でも安全に作業できる設計となっています3。

 

40 ヴェルファイア ヒューズボックス故障診断と予防保全

整備現場で見落とされがちなのが、ヒューズボックス自体の劣化診断です。40系ヴェルファイアは電子制御システムが高度化しているため、ヒューズボックスの微細な不具合が全体的な電装トラブルを引き起こす可能性があります。

 

プロが実践する診断ポイント
🔍 接触不良の早期発見

  • ヒューズ挿入部の変色や腐食痕の確認
  • 接触抵抗の測定(テスター使用)
  • 振動テストによる接続部の評価
  • 温度上昇の赤外線カメラによる検知

⚠️ 予防保全の重要項目

  • 湿気侵入防止のためのシール点検
  • ヒューズ端子部の清拭と接点復活剤塗布
  • 配線束の固定状態確認
  • カバー取り付け部の爪破損チェック

長期使用における注意点
40系ヴェルファイアは2023年から販売開始されているため、今後経年劣化による固有の問題が発生する可能性があります。特に以下の点に注意が必要です。

  • コネクタ樹脂の経年変化:3-5年後の収縮による接触不良
  • ヒューズ挿入部の摩耗:頻繁な抜き差しによる保持力低下
  • 配線の銅線腐食:湿気による内部腐食進行

定期点検では、単純な導通確認だけでなく、接触抵抗値の経年変化を記録することで、トラブルの予兆を早期に発見できます。特に電装品を多数装着している車両では、年1回程度の詳細診断を推奨します。

 

これらの予防保全により、突発的な電装トラブルを大幅に減少させることができ、顧客満足度の向上にも繋がります。